院長コラム › 007映画はリニューアルするたび面白くなる

1962年から007映画シリーズが始まっている。以来、数年毎に新作が公開され現在に至っているように思えるが、16作から17作の間に6年間、20作から21作の間に4年間の空白がある。ともに、ボンド役の俳優さんが交代した時だ。

ボンド役は、ショーン・コネりー→ジョージ・レイゼンビー→ショーン・コネリー→ロジャー・ムーア→ティモシー・ダルトン→ピアース・ブロスナン→ダニエル・クレイグと交代してきたが、交代のたびに新作公開までの期間が長くなったわけではない。6年間はピアース・ブロスナン、4年間はダニエル・クレイグがボンド役で登場した時だ。2本とも監督がマーチン・キャンベルだった。彼は必殺リニューアル請負人の職人監督だ。

007シリーズはリニューアル毎に面白さが進化している。21作『カジノロワイヤル』の成功はアカデミー賞脚本賞受賞ポールハギスを脚本チームに入れたこのによる。23作『スカイフォール』の成功はアカデミー賞監督賞受賞のサム・メデスをボンド映画の監督に選んだことだ。

中学1年生の時に観た3作『ゴールドフィンガー』が私と007との初対面だった。1作、2作はその後リバイバル上映で観た。以降、還暦を過ぎても延々と観続けているのは、映画のピュアーな面白さを示してくれるからだ。